近年人気が高まっているアガベ。アメリカ大陸を原産とする多肉植物の一種です。
このアガベ、一生に一度だけ花を咲かせることがあります。どれほどの期間で花を咲かせるかは種類や品種の置かれた状況によるのですが、大抵は数十年、ものによっては百年以上になることもあります。花が咲いたあとは株はゆっくりと枯れていくのでまさに植物生の集大成と言った感じでしょうか。
そのように開花まではかなりの期間がかかるため、その開花に巡り会えるのは珍しいことといえるでしょう。
さて、この度管理人がよくウロウロしている川崎市中原区の武蔵小杉駅近くのビルの谷間の植栽で、アガベベネズエラというアガベが開花を迎えていました。たまに様子を見に行っているのでその様子を記録しておきます。
アガベベネズエラについて
アガベベネズエラはリュウゼツラン科アガベ属の多肉植物です。別名デスメディアーナ。肉厚な葉を持ち、葉のサイドには白い線状の模様が入っていることが多いです。模様は個体によって太いものもあります。葉の先には黒っぽい色をした鋭いトゲがついています。
株は地植えにすると横に1メートル以上に大きく広がります。
こちらの写真は以前管理人宅で育てていたアガベベネズエラです。トゲがあまりに鋭くてあぶないので可哀想ですが切ってしまっています。
性質は非常に強健です。川崎のベランダくらいの環境なら屋外での越冬も可能ですが、霜が当たるような環境ですと株が傷んでしまうこともあるようです。
また、子株をすごい勢いで出してじゃんじゃん増えていきます。こちらは管理人宅で増えまくったアガベです。各所に引き取られていきました。
園芸店でも比較的よく見るアガベで値段も安く、虫もつきにくいので興味が出たら育ててみるのも良いのではないでしょうか。
観察
2022/2/6 花茎が伸びているのを発見
春が待ち遠しい2月の初頭、何気なく街を歩いていたらアガベの花茎が伸びているのを発見しました。ここはビルの谷間で東から少し日が当たるかという環境です。
以前からここに大きなアガベベネズエラがあるなあとは思っていました。よく成長しているので道にせり出していて、その部分をカットされていたな、と。
花茎の高さは3メートルほどになるでしょうか。節々から蕾を出しながら高く茎を伸ばしています。
アガベベネズエラの花はおよそ高さ2メートルほどと書かれているものが多いですが、こちらはかなり背が高いですね。
身長162センチの管理人が株元に立つとこんな感じ。
大きなアガベですので花茎ももちろん太く、直径は7センチほどもあります。
花はまだつぼみです。たくさんの蕾が一つの花穂についています。もうすぐ咲きそうな感じ。
2022/5/20 だいぶ咲き進む
しばらく様子を見に行くのを忘れて3ヶ月ほど経過してしまいました。
花はというと下のほうから咲き進み、もう先端を残すのみとなっていました。
花の蕾の中から細い茎が出て、先端に黄色いしべが出ています。
見た目的にはネギ坊主に似ているかな…。咲き終わったものは茶色く変化します。
下の方の枯れてしばらくした花には種のようなものがついていました。まだ青そうなのでこれから成熟していきそうです。
引き続き見守っていきたいと思います。
続きます。
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