ホワイトゴーストの謎
ユーフォルビア ホワイトゴーストという植物がいます。
数年前から人気が出て、園芸店なんかでちょっとお高めの値段で売ってるコイツです。
ユーフォルビア ラクテアの斑入り品種らしく真っ白なコイツ。
成長していくと枝分かれなんかしちゃってその姿がまた可愛い。
まあうちの子はひたすら一本なんですが。
そんな可愛らしいコイツですが、一つ気になることが。
真っ白に見えるけどこいつはどうやって光合成をしているのだろう…?
ということです。
うろ覚えの知識だと光合成するには緑色の葉緑体が必要だったような…?
この記事では植物がどうやって成長しているのかまとめつつ、ホワイトゴーストがどうやって栄養を得ているのか仮説を立ててみました。
植物はどうやって成長しているのか
植物は生物ですので、当然どうにかして栄養分を手に入れてそれを成長に利用しています。
栄養を得る方法として主に以下の2つがあります。
- 自分で栄養を生産する
- 他のところから栄養をもらう
それぞれについて軽くおさらいします。
1.自分で栄養を生産する(いわゆる光合成)
自分で栄養を生産する生物を独立栄養生物といいます。
これには小中学校で習った光合成を行う植物等「光合成独立栄養植物」の他、光エネルギーを利用し化学物質から栄養素を作り出す「化学合成独立栄養生物」というものがいます。
化学合成独立栄養生物についてはここでは解説は割愛します。
光合成独立栄養生物は光のエネルギー、水、二酸化炭素を材料に葉緑体で反応を起こし、成長に必要な栄養を生産しています。
この生物は葉緑体を持っているので緑色をしているはずです。
ホワイトゴーストは見た感じかなり白いので一見光合成をしなさそうに見えますね。
2.他のところから栄養をもらう
世の中には光合成によらず栄養を得て成長する植物がいます。
「従属栄養生物」というやつです。身近なところで行くとキノコなどの菌類です。
この生物は光合成により自身で栄養分を生産することをやめ、共生する菌類から栄養や水をもらって生活しているそうです。
こちらの「ギンリョウソウ」なんてのも従属栄養生物の一つ。
植物っぽいのに真っ白です。
菌類から栄養をもらえるので葉緑体なんて持たなくてよく、白くても生きていけるようです。
もしかしてホワイトゴーストはこれなのか…?でもユーフォルビア属だし普通の植物っぽいんですけどねえ。
ホワイトゴーストの観察
それではホワイトゴーストを観察してみます。
表面は真っ白。トゲに近い部分にうっすら緑色が見えます。
もしかしたらこのうっすら緑色の部分で光合成をしているのでしょうか。
体を成長させるだけの光合成をするには少なすぎるようにも思います。
半年で大きさは倍になるほど生育は旺盛なので何か秘密がありそうです。
もしかしたら中は緑色をしていてガッツリ光合成しているか、もしかして従属栄養植物だったりするんでしょうか。
ホワイトゴーストを切ってみた
表面からうっすら緑色が見えるものの、中が本当に緑色をしているかは分かりません。
ちょっと可哀想ですがカットしてみようと思います。ユーフォルビアですので切ったら2株に分かれるだけですし!
というわけで清潔なカッターで早速カット。
白い樹液がドバドバ出てきます。この樹液は皮膚に有害なのでついてしまったらよく洗うようにしてください。
樹液をティッシュで拭き取ってみました。
…
…
めっちゃ緑や。
これは、光合成普通にしていますね。
白い層は普通に光を通し、中の緑色の部分で光合成していそうです。
従属栄養生物かと思いましたが属とかも全然違いそうだしそりゃそうかといった感じです。
ユーフォルビアの斑入り品種と紹介されていたし、斑の部分が外側を覆っていたということでした。
斑といえば表面にまだらに入るのが一般的なのでちょっと変わっていますね。
まとめ
ホワイトゴーストは普通に光合成してた。
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