- ゆりねとの再会
- ゆりねとは
- 成長記録
- 植え付け(2021/2/17)
- 植え付けから14日 芽が頭を出してきた(2021/3/3)
- 植え付けから34日 緑色が見えてきた(2021/3/23)
- 植え付けから40日目 一気に葉が開く(2021/3/29)
- 植え付けから48日目 ユリらしくなってきた(2021/4/6)
- 植え付けから62日目 さらに伸びた(2021/4/20)
- 植え付けから80日目 つぼみが出てきた(2021/5/8)
- 植え付けから94日目 花部分が伸びた(2021/5/22)
- 植え付けから103日目 つぼみが色づく(2021/5/31)
- 植え付けから105日目 開花(2021/6/1)
- 植え付けから188日目 地上部が枯れ、分球(2021/9/21)
- まとめ
ゆりねとの再会
数年前、しあわせのパンという映画を見ました。
北海道の自然に囲まれた湖畔でオーベルジュを経営する夫婦の、様々な人と関わりを描いた心温まる物語です。
旦那さんを大泉洋さんが演じていて、エプロンつけて「カンパーニュが焼けました」とか言っている様は何とも言えずむずがゆく、最高に心が躍った記憶があります。

参照:映画.COM
その映画の中に「ゆりねのコロッケ」という食べ物が出てきました。映画を見た当時、ゆりねという食べ物を知らなかった私はユリって食べれるんだ…と衝撃を受けたものです。
その後ゆりねについてはすっかり忘れていたのですが、今年の冬に偶然スーパーでゆりねに遭遇。
映画の感動がかすかに蘇ったと同時にこれは植えなければという気持ちが沸いてきて思わず手に取っていたのでした。
ゆりねとは
ゆりねとはその名の通り花のユリの球根です。しかしどの品種のユリでもいいわけではなく、現在ゆりねとして出回っているものの多くはコオニユリの球根だそうです。
というわけで、ゆりねはおそらくコオニユリの球根ですので多分植えておけば生えてくるのではないかと思います。
コオニユリの球根はほかのユリに比べて灰汁が少なく食べやすいため食用として栽培されています。
コオニユリの画像がなかったので参考までにオニユリの画像を以下に。コオニユリはオニユリと同じような花と草姿ですが、一回り小さく30センチから60センチほどで花が咲きます。
また、オニユリと違ってむかごがつきません。

参照:pixabay
食用のゆりねを栽培するには5,6年にわたって球根を掘っては植えを繰り返し、球根を太らせていきます。しかも連作障害が出るため植える場所も変えなければいけません。
また、その間花を咲かせてしまうとそちらへ栄養が行ってしまうため花はすべて摘み取ってしまいます。
そのように結構な手間暇をかけて栽培されているゆりね、スーパーで2個入り98円とかだったんですが採算取れるんでしょうか…。
味はなんというか…ジャガイモに近いでしょうか…?ただ、ジャガイモよりもふんわりとした甘みを持っています。食感もジャガイモ寄りだと思います。
癖のない味をしているので料理を選ばず使えます。加熱してバターを絡めたり天ぷらにしたりしましたがとてもおいしくいただけました。
というわけで、ゆりねすなわちコオニユリの栽培をしていきたいと思います。
ユリはそういえば育てたことがないので張り切って育てていきましょう。
成長記録
植え付け(2021/2/17)
ゆりねを買ってきて外側の鱗片をはがして食べ、中心部を残しました。
ひとつのゆりねには分球した球根がいくつかついています。それを分解するとひとつのゆりねから植え付けられる球根が3つくらい取れます。
下の2個は3日ほど前に外側の鱗片をはがしたもの。少々紫色に変化しています。
もやしが光に当たると緑色になるように、ゆりねも多少なり光に当たって色が変化したようです。
おそらくですが、紫外線から組織を守るためにアントシアニンあたりが合成されたのではないでしょうか。
中心部から出ている芽の部分が一番紫色が濃いです。
一球ずつ培養土の入った鉢に植え付けました。少々鉢が小さいですな。
乾燥させすぎないように屋外のベランダの日当たりで管理していきます。
植え付けから14日 芽が頭を出してきた(2021/3/3)
植え付けから2週間余り、すべての鉢で芽が地上に出てきました。
色は紫色をしています。
植え付けから34日 緑色が見えてきた(2021/3/23)
上から20日後、芽が地上3センチほどに伸びてきました。
球根部分も露出しているので球根自体も少々大きくなっているのかもしれません。
ここまでの成長は結構ゆっくりのようですね。
植え付けから40日目 一気に葉が開く(2021/3/29)
上から1週間たたずして葉が一気に展開してきました。
葉の色もすっかり緑色で、大きさは地上5センチを超えてきています。
植え付けから48日目 ユリらしくなってきた(2021/4/6)
葉がさらに伸びました。もう見た感じユリとはっきり分かる姿になってきました。
大きさは地上10センチを超えています。
鉢によって成長に違いがあります。ほかの鉢はまだまだ小さいです。
植え付けから62日目 さらに伸びた(2021/4/20)
背がぐんと伸びてきまして棚の上の段につっかえ始めました。ほかの鉢も順調に成長しています。
見た感じ鉢の大きさで成長具合が違うように見えます。
一番小さい鉢は3号鉢なんですが果たして開花までいけるのか。
背の高さは間もなく30センチに届こうというところ。そろそろ開花も近いかと思いますがまだつぼみは見えません。
植え付けから80日目 つぼみが出てきた(2021/5/8)
5月に入りまして大きな変化が。
ユリの先端につぼみらしきものがつき始めました。つぼみの数は確認できる限りでは3つか4つといったところ。
草丈は現在40センチを超えてきています。
植え付けから94日目 花部分が伸びた(2021/5/22)
植え付けから94日。もう3か月以上経つんですな…
ユリのつぼみはというと、先端の花の部分がすごく伸びて、花と花との間隔が空きました。
ユリは花が大きいのであんまり近いと花同士が干渉してしまいますからね。
そして、下の方の花のつぼみは下を向いています。
よく見かけるユリは花は横ないし上向きに咲いていたな…と思って画像検索してみたら、だいたいのオニユリは下を向いて花を咲かせていました。
オニユリの仲間はどうやら下向きに花が咲くようです。
植え付けから103日目 つぼみが色づく(2021/5/31)
植え付けから100日を超えました。
つぼみはさらに大きくなり、6~7センチほどの大きさとなりました。
開花が近いのかつぼみが朱色を帯びてきています。
植え付けから105日目 開花(2021/6/1)
鮮やかなオレンジ色の花が咲きました。直径は10センチくらいで小ぶりです。
斑点の入った花は個人的には苦手だったのですが、このくらいの大きさだといい感じのアクセントになっているように思います。
テッポウユリ等とは異なり花びらが大きく反り返って咲いています。この花びらの形状が鬼の角のようだということでオニユリという名前がついたんだとか。
長く伸びたおしべには花粉がついています。
花粉は茶色みがかった赤色をしており、それがまた花びらの色と合っています。
4号鉢に植えたこの株には7つほど花が咲きそうです。鉢がかなり小さくて花が咲くか不安でしたが、思いの外たくさん咲いてくれそう。
更に小さめの鉢に植えたほかの株はつぼみが3つほどしかついていないので、花の数は鉢の大きさに依存するところがありそうです。
やはりコオニユリだったのか、むかごはできていません。
植え付けから188日目 地上部が枯れ、分球(2021/9/21)
上の章から3か月半、花が終わったのちもしばらくは青々としていたのですが、9月に入りしおれてきました。
下旬に入ると茎もカラカラに乾いて土から抜けました。
花後に花のあった部分に種のさやができかけていたのですが、鉢の小ささもあり、種はできずにしおれてしまいました。
掘り起こしてみると、植えた当初よりも数多くの鱗片がついた球根が出てきました。
ただ、大きさはそんなに変わっていません。
そもそも栽培した鉢が小さいのと、花をしっかり咲かせてしまったので球根の肥大につながらなかったのだと思います。
こちらは一足先に枯れた別の鉢です。ユリの芽がわらわらと生えてきています。
球根が分球してそれぞれに芽を出していました。
6球にも分かれるとは結構な増殖力です。これから冬に向かうわけですが、今芽を出してしまって大丈夫なんでしょうかね。
植え付けから半年、ひとまずここでゆりねの栽培は完了としたいと思います。
まとめ
食用のゆりねの植え付けから地上部が枯れるまでの記録をお送りしました。
ゆりねは食用として売っていましたが、やはりユリの球根なのでユリが育ち花まで咲きました。
かなり鱗片をちぎって小さくなった球根を植えましたが立派に育ちました。植物の生命力すごい。
本文にも書きましたが鉢が小さかったのと花を咲かせてしまったので球根がほぼ肥大しておりません。
売られていたゆりねのようにするには結構な手間と年数がかかることを改めて思い知りました。
農家さん本当にありがとうございます。
本記事はここまでになります。お読みいただきありがとうございました。
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